レ点腫瘍学ノート

2020-11-25

過渡期にもがいた経験がある強み

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medtools先生はいつも非常に示唆に富み考えさせられるツイートをされていますが、今日のツイートは特に感慨深かったのでここに記録しておきます。

ガイドラインでも添付文書でも、その知識の前提となる研究背景やそれが成立するまでの歴史的経緯を知らないで文面だけの丸暗記を求めても、その理解は深みが出ず表面的なものになりがちです。

なぜそのようなガイドラインの表記がなされるに至ったのか、その時代の背景や研究動向なども知っていれば、根っこの理論から地に足付いた理解を得られます。表面的な理解にとどまっていればイレギュラーなケースに足を掬われてガイドラインなんて役に立たない!と思わされがちな局面で、ガイドラインがうまく適用されるケースとされないケースを経験的に知っているのは強い。

結局ガイドラインをよく熟知した人はガイドラインに当てはまらないケースでの対応力も身につけていることができるのですが、これを自分だけで後から習得するのは難しく、やはりそのコンセンサスが形成されてゆく過程の歴史の中に身を投じて一緒に悩んだり考えたり試行錯誤する過程を体験しておくことが貴重と言えそうです。

がん診療はこの5年ほどでも免疫チェックポイント阻害剤やがんゲノム医療などの様々な新しいツールが登場してきており、いずれも非常に強力なポテンシャルを秘めていながら、あまりにも膨大なデータが一気に突きつけられたものだから現場は若干振り回され気味になっています。しかし
ここで振り回された経験は将来的にこれらが「ガイドラインに載るくらいに当たり前のツール」になったときの強みにつながるのかもしれません。

「そうでも考えないとやっとれん」ということでもあります。