レ点腫瘍学ノート

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大腸癌での免疫チェックポイント阻害剤

大腸癌に対する免疫チェックポイント阻害剤の有用性と課題

2018年秋にも日本でMSI statusの検査が保険償還される見込みであり、またほぼ同時期にMSI-H大腸癌の二次治療においてペムブロリズマブが承認される可能性が高いとされている。

MSI-H大腸癌ではimmunoescapeが病態に強く関与しており、このクラスタの大腸癌については免疫チェックポイント阻害剤がキードラッグとなる。FDAでは既にペムブロリズマブとニボルマブが承認されており、NCCNガイドライン2018.vol2.ではこれら2剤が掲載されている。

KEYNOTE-164試験(第2相)

MSI-H大腸癌に対するペムブロリズマブの有用性

Mismatch-repair deficiency predicts response of solid tumors to PD-1 blockade. Science 2017
http://science.sciencemag.org/content/early/2017/06/07/science.aan6733.full
/ASCO/2016
http://ascopubs.org/doi/abs/10.1200/jco.2016.34.4_suppl.tps787

CheckMate142試験(第2相)

MSI-H大腸癌に対するニボルマブおよびニボルマブ+イピリムマブの有用性
/ASCO/2016
http://ascopubs.org/doi/abs/10.1200/JCO.2017.35.4_suppl.519
/ASCO/2017 中間解析
http://ascopubs.org/doi/abs/10.1200/JCO.2016.34.15_suppl.3501

今後はすべての大腸癌患者でMSI statusを調べるべきか。

大腸癌の場合に抗PD-1抗体療法の有害事象は他の悪性腫瘍と異なるか。

現時点ではっきりとした数値としてのデータは不十分である。肺癌患者ではILDが多いのではないかと考えられているが、大腸癌においてもILDへの注意は十分行う必要がある。

抗EGFR抗体と抗PD-1抗体の併用療法の可能性は。

現段階ではデータなし。抗EGFR抗体の対象となる患者はMSI-Hの割合が少ないのではないか?

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更新日:2018-09-23 閲覧数:1049 views.