レ点腫瘍学ノート

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MSI大腸癌

MSI大腸癌について

命名の由来

MSI-H大腸癌およびLynch症候群の責任遺伝子

MSI-H大腸癌およびLynch症候群の発生頻度

MSI大腸癌の発症形態は次の3つのパターンに大別される。

  1. Lynch症候群。すなわち父か母のいずれか片方からMMR遺伝子異常を受け継ぎ、germline(およびすべての体細胞)に1hit mutationをすでに保有している。2hit目が起こった時点でadenoma→adenocarcinomaが発症する。
  2. sporadicにMMR遺伝子にmutationを獲得する。MMR遺伝子にhitが2回起こることで腫瘍が発生する。
  3. MMR mutationではなくMLH1プロモーターにエビゲノムな変異が起こる。すなわちMLH1 promoter hypermethylationによりMLH1が不活化されて発症する。このタイプはBRAF変異陽性に合致する割合が高いが、最近確認された日本人データではmethyl(+)のうちBRAF(+)は3分の2程度で残り3分の1はBRAF変異を持たないと言われる(埼玉県立がんセンター)。

MSIがんの病理学的特徴

更新日:2018-11-03 閲覧数:1340 views.