レ点腫瘍学ノート

がんゲノム/リキッドバイオプシー/大腸癌 の履歴差分(No.1)


#author("2020-04-03T08:16:16+09:00;1970-01-01T18:00:00+09:00","default:tgoto","tgoto")
*大腸癌術後および術後化学療法後の血中循環腫瘍関連DNA(ctDNA)による予後予測

新規に診断されたstage IIIの大腸癌患者を対象にオーストラリアで行われた研究。まず事前準備として大腸癌検体をNGSで解析して、15種類の遺伝子からそれぞれの患者の切除検体における体細胞変異を検出しておきます。この時複数の遺伝子に異常があれば血中リンパ球DNAとのアレル頻度の差が最も大きいものを採用します。

術後(4〜10週間で術後化学療法開始前)および術後化学療法後(最終サイクルから6週間以内)に血液中のctDNAを検査し、それぞれ陽性群と陰性群に分けて予後を追跡する観察研究として行われました。

この腫瘍検体からの15遺伝子の選択についてはこちらの抄録を参照。https://ascopubs.org/doi/abs/10.1200/JCO.2016.34.15_suppl.e15131

/JAMA Oncol. 2019
#ogp(https://jamanetwork.com/journals/jamaoncology/article-abstract/2752788,amp)

これまで、大腸癌全体としては術後化学療法の有効性は示されていたものの、真に再発リスクが高い患者を選び出すことは困難でした。