レ点腫瘍学ノート

乳癌/CQ/4次治療以降いつまで続けるか の履歴差分(No.2)


#author("2018-09-08T10:38:25+09:00","default:tgoto","tgoto")
#contents

*転移再発乳癌はどのような転移経路をたどって死に至るか

-内蔵転移がないままに亡くなるケースが多い。
-骨転移→肝転移や、骨転移→肺転移のケースが多い。
-早期に肝転移が出現すると、その次の他臓器転移が出現する前に亡くなるケースが多い。
-中枢神経系に転移があると、その次の他臓器転移が出現する前に亡くなるケースが多い。

#ref(2018-09-08 10.29.38.png)
この画像は肝転移が出現したあとに、次にどの臓器に転移が出現するかという分布について。(http://kuhn.usc.edu/breast_cancerより引用)

*乳癌の転移臓器別の生存曲線

脳転移や肝転移が出現した後の生命予後は極めて不良である。
#ref(2018-09-08 10.32.53.png)
NPJ Breast Cancer. 2015 15018
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28721371

*化学療法は何次治療まで行うか
-HER2陽性では多次治療が行われる傾向がある。5次治療まで行う人が40%、8次治療まで行う人が25%、10次治療まで行う人が10%いる。
-HER2陰性のLuminal typeやTNBCではそれよりも治療ラインは少ない傾向があるが、3次治療まで行う人が38-50%、5次治療まで行う人が23-34%いる。
-各種ガイドラインは3次治療くらいまでの推奨はあるが、それ以上はほとんどエビデンス無し。

J Natl Compr Canc Netw 2014 71-80
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24453294