レ点腫瘍学ノート

妊娠/妊娠中のがん治療 の履歴差分(No.1)


#author("2018-09-03T06:28:17+09:00","default:tgoto","tgoto")
*妊娠中も実施可能な代表的なレジメン

**乳癌
-AC療法が妊娠中も実施可能な代表的なレジメンである。妊娠初期(15週まで)は避けるべきとされているが、中期・後期は通常通り実施可能である。
-5-FUも妊娠中に使用可能である。CAF療法などが候補となる。
-タキサン系薬剤(パクリタキセル・ドセタキセル)は安全性が不明であり妊娠中に投与すべきではない。
-トラスツズマブは安全性が不明であり妊娠中に投与すべきではない。
-タモキシフェンを含む全ての内分泌療法は妊娠中は避けるべきである。
-放射線治療を受けることは勧められない。
-[[患者さんのための乳癌診療ガイドライン2016年版>http://jbcs.gr.jp/guidline/p2016/]]に「Q66.妊娠中に乳がんと診断されました。 治療や妊娠・出産はどのようになりますか。」というクリニカルクエスチョンが設定されている。[[リンク>http://jbcs.gr.jp/guidline/p2016/guidline/g9/q66/]]

**悪性リンパ腫
-ABVD、CHOPおよびリツキシマブは可能。特にホジキンリンパ腫は若年患者にしばしば起こるため、妊婦にABVD施行するケースは遭遇することがしばしばある。

**その他
-5-FU、CDDP、VCR、DNR、Ara-C、ATRAは妊娠中も投与可能。

*参考文献

+ lancet oncology 2018. jorine de haan et al.