レ点腫瘍学ノート

日記/2021年/11月11日/KRAS G12C阻害剤ソトラシブの耐性変異 の履歴の現在との差分(No.3)


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#author("2022-12-01T00:43:12+09:00;2021-11-11T22:21:37+09:00","default:tgoto","tgoto")
初のKRAS阻害剤として期待されて登場したKRAS G12C阻害剤ソトラシブですが、非小細胞肺癌である程度の成績を示していますが他の癌腫では今のところあまりパッとしません。そのソトラシブですが、治療成績がなかなか伸びない理由の一つはKRASを一時的に阻害しても比較的早期に耐性変異が出現して不応になってしまうためのようです。

#ogp(https://www.nature.com/articles/s41586-021-04065-2)

そこで、KRAS G12C阻害剤ソトラシブの治療前後の検体を取っておき、前後でどのような違いがあるのかを解析してみたようです。治療前に無く、治療後に出現していた変異が、KRAS阻害剤への体制変異である可能性が高いと言うことのようです。そして、その変異の内訳を見てみると、KRASのG12VやG13Dなどの2nd mutationの頻度がかなり高く、その他にBRAFやEGFRやFGFR2など同じRTK経路の2nd mutationが体制に繋がっていることが多いようです。

#tweet(https://twitter.com/RielyMD/status/1458522429052047362)

KRAS G12Cを抑えたらフィードバックがかかってG12VやG13D、BRAF、EGFR、FGFR2そしてMYCが一斉に反撃してきてソトラシブが無効化されるの怖すぎるな。

#tweet(https://twitter.com/jsoriamd/status/1458911691270340613)

#navi(日記/2021年)
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