レ点腫瘍学ノート

日記/2021年/11月30日/HER2 exon20 insertionのポジオチニブ の履歴ソース(No.1)

#author("2021-11-30T23:46:35+09:00","default:tgoto","tgoto")
Journal of Clinical Oncologyに既治療のERBB2(HER2) exon20 insertionを持つ非小細胞肺癌に対するポジオチニブの結果が掲載されていました。ZENITH20試験のコホート2の結果になります。

#ogp(https://ascopubs.org/doi/pdf/10.1200/JCO.21.01323)

なお、ERBB2(HER2)のexon20変異で検出されていたのは大部分がY772_A755dupYVMA またはG776delinsVCで、この2つだけで90症例中の76例を占めています。他にはG778_P780dupGSPやV777_G778insVが見られていました。主要評価項目の奏効率が27.8%で病勢制御率も70%とかなりの好成績で、またフォレストプロットを見ても前治療がかなり濃厚にされた治療歴がある症例でも治療効果が保たれているようです。

なお、このZENITH20試験は7つのコホートからなる試験だそうです。全て非小細胞肺癌でEGFRまたはERBB2(HER2)のexon20のinsertionを対象にしています。EGFR T790Mはexon20の範囲にあるようですがこれは除外基準に該当します。

- ''コホート1'':EGFRで既治療例 →16mg/day
- ''コホート2'':HER2で既治療例 →16mg/day
- ''コホート3'':EGFRで初回治療 →16mg/day
- ''コホート4'':HER2で初回治療 →8mg/day
- ''コホート5'':EGFRまたはHER2(180例) →16mg/dayと6mg×2回/dayと8mg×2回/dayをランダム化
- ''コホート6'':EGFRでオシメルチニブ不応後(30例) →8mg×2回/day
- ''コホート7'':EGFR・HER2希少変異(30例) →8mg×2回/day

#ogp(https://www.cancertreatmentreviews.com/article/S0305-7372(20)30143-2/fulltext)

#navi(日記/2021年)