レ点腫瘍学ノート

日記/2022年/12月29日/書籍『翼の翼』 の履歴差分(No.2)


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先日の「勇者たちの中学受験」がすごく良かったので、その帯の推薦書繋がりで「翼の翼」も読んだ。序盤は淡々と話が進むから「勇者たちの〜」とは雰囲気が違うのかと思ったが、中盤からの盛り上がりがすごかった。親子の感情の揺れ動きに、ちょっと涙出た。

#ogpi(https://oncologynote.com/?0b336cb42f)

この本も、「勇者たちの中学受験」と同じで中学受験生に向かう小学生の親が主人公になっている。あちらが進路指導にあたる塾講師の視点から書かれたドキュメンタリーという要素が強いのに対して、こちらは小学生の母親の視点で書かれたヒューマンドラマ味が強い。まだ幼さが残る8歳の場面から始まり、12歳までの4年間を描いているが、子どもはあくまで登場人物の一人であって主人公は一貫して小学生の母親である。そのぶんだけ、葛藤や苛立ちなど親が抱く感情を通して見える景色が良く描かれている。

自分の心の中にもある悪魔が、この母親を通してえぐいくらいに顔をのぞかせているような気持ちになった。子どもが中学受験をした人ならわかる(中学受験をしていない人ならわからない)気持ちかも知れない。

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