レ点腫瘍学ノート

脳腫瘍/update2016 の履歴ソース(No.1)

#author("2018-11-17T15:22:43+09:00","default:tgoto","tgoto")
*2016WHO分類

原発性脳腫瘍は155種類にも区分される。2016WHO分類では、その区分にはこの10年で急速に進歩した遺伝子異常分類が積極的に取り入れられており、特に乏突起膠腫(oligodendroglioma)診断にはIDH-変異と1p/19q 共欠失の存在が必須となっている。

初発症状は5-8割で癲癇、3割頭痛、1.5割で夜頭痛、朝嘔吐、眼のかすみ。
良性脳腫瘍頻度は、髄膜腫37%>下垂体腫16%>神経鞘腫8%の順に多い。
悪性脳腫瘍頻度は、膠芽腫(glioblastoma)15%>びまん性星細胞腫(diffuse astrocytoma)5.5%>乏突起膠腫(oligdendroglioma)1.5%>上衣腫(ependymoma)の順に多い。

頭部MRI画像診断において、環状造影で辺縁鋭な像は転移性脳腫瘍を、辺縁浸潤な像は神経膠腫を、DWI像において中心信号減弱は脳膿瘍を疑う。びまん性に造影されるなら高分化神経膠腫、リンパ腫などが鑑別に上がる。分化度が低いものや悪性度が高いものは造影効果が弱い。