レ点腫瘍学ノート

Top / 日記 / 2021年 / 11月18日

原発不明癌にニボルマブが近々承認?

2021年12月の厚生労働省の薬食審医薬品第二部会では、原発不明癌に対するニボルマブの適応拡大が審査されるようです。


	薬食審・第二部会 12月2日に7製品審議 子宮体がんへのレンビマとキイトルーダ併用療法も | ニュース | ミクスOnline
https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=72129

これまでの例から言うと厚生労働省の薬食審医薬品第二部会で承認が了承されればそこから3週間から1ヶ月程度で実際に承認されることが多かったように思いますが、これがもし通れば原発不明癌の診療は大きく変わることになりそうです。

Outcomes of the NivoCUP study. #ASCO20 @ASCO pic.twitter.com/USTuCea2HF

— chadi nabhan MD, MBA, FACP (@chadinabhan) May 30, 2020

この原発不明癌に対するニボルマブの承認は本邦で実施された第2相NIVOCUP試験の貢献が非常に大きいでしょう。奏効率は22.2%、OSは15.9ヶ月と発表されていました。また、NIVOCUPではTMBのデータは取っていないようです(がんゲノム医療が本格的に保険診療に乗る前に計画された試験でしたのでNGSでのがんプロファイリング検査を殆どの症例で行えておらず、仕方がありません)。

原発不明がんにおけるニボルマブの有効性(NivoCUP)/ASCO2020|CareNet.com
 原発不明がん(CUP)の予後は不良であり、加えて、治療選択肢は限定されている。そのため、CUP患者の多くは、経験的な化学療法を受けている。近年、CUPの免疫プロファイルが免疫チェックポイント阻害薬(ICI)が奏効するがん種と類似していることが示され、CUP患者に対するICI治療の可能性が期待されている。米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)では、CUPに対するニボルマブの有用性を評価する多施…
https://www.carenet.com/news/general/carenet/50240

NivoCUP試験ってTMBのデータ取ってないのか。奏効群でMSI-Hは2例。(n=45)

— レ点.bot💉💊🧬 (@m0370) February 19, 2021

ところで、学会発表はASCO2020でなされていますが論文は今のところまだ出ていないようです。どうなってるんでしょうね…?


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更新日:2021-11-18 閲覧数:573 views.