レ点腫瘍学ノート

Top / 日記 / 2020年 / 07月02日

思い出すコロナ対策

思い出すコロナ対策

中国・武漢で始まった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ですが、我が国は2020年2月の豪華クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の危機に直面するも、イタリアやアメリカでの大流行を尻目に3月から4月にかけての苛烈な自粛作戦で日本はなんとか初期の抑え込みに対応できつつあるところです。

北海道での流行や全国各地で起こった散発的な院内感染も、専門家会議の唱えるクラスター対策が功を奏して全国的な大流行に至る前の段階で食い止められたのは、現場の関係者の惜しみない努力と数多くの幸運に支えられてのものだと思います。

しかし6月になって社会が再スタートを切ると、東京を中心に再び新型コロナウイルス感染症がじりじりと増えつつあります。

【⚠️この日テレニュースは6月3日に配信されたニュースです】

西浦教授らは、都内で流行前の生活に戻れば「7月中旬までに再び流行規模が大きくなる可能性がある」と予測。感染者が場合によっては1日100人にのぼると推計。#日テレNEWS24 #日テレ #ntv https://t.co/3Eq5saGGQM

— Ako (@heart8255) July 1, 2020

おそらく3月から4月にかけてのような徹底的な自粛という手段は(社会経済的な面で)もう再度使うことはかなり難しいと思います。このままCOVID-19の患者数が指数関数的に増加をたどるのか、それともこれまでの経験を生かして再び押さえ込むことができるのかは、一人ひとりの努力によって運命付けられてくることでしょう。

そこで、3月から4月にかけての初回流行でぼくたちが気を付けていた生活のしかたを再び思い出してみます。地味だけれど、こういう一つ一つの取り組みがCOVID-19の拡散を抑え、あるいは小さな規模にとどめることに役立つはずです。

三密を避ける(ソーシャルディスタンス)

2020年流行語大賞の最有力候補の一角だと思いますが、この三密という言葉はよくできています。密閉・密集・密接の3つの密を避けましょう。

手洗い、手指消毒

三密と並んで、手洗いが非常に重要です。1回ごとの手洗いの丁寧さも大切だけど、手洗いの頻度も大切。一作業、一手洗いを目指しましょう。エタノール消毒液による手指消毒も有効ですが、流水があるなら手指消毒より石鹸と流水での手洗いがベターです。手指消毒には60〜70%以上のエタノールを使います。エタノール濃度が30〜50%未満と極端に低いものが市販されていますが、あまりよくありません。酒造メーカーから60〜77%の濃度のアルコールが市販されていて、これは手指消毒液に代用可能です。

咳エチケット、マスク着用

この半年でもマスクの効果は高いとかそうでもないとか色々な意見が出ましたが、今のところやはり基本的にマスクを装着すべきと考えます。布マスクの効果についても、一般的な用途であれば十分な効果があるという見方が主流と思います(少なくとも何日も使った古いサージカルマスクよりよほど有効です)。

気をつけなければいけないのは、マスクは意外と汚染やれやすく取り扱いに注意が必要ということです。高価なN95マスクを持っていてもピッタリ装着できておらずリークがあれば宝の持ち腐れですし、本当にマスクの効果を保とうと思えばマスクが古くなる前にどんどん使い捨てて新しくしてゆく必要があります。幸い、3月に比べて市販のマスクも随分増えたことですから、マスクは次々と清潔なものに交換してゆきましょう。

体調管理

基本的な体調管理を怠らないようにしましょう。体調が悪いのに出勤して職場のクラスター化につながったケースが散見されました。熱っぽい、咳があるなど体調に異常があれば出勤や外出を避けることが大切です。
万が一体調が悪くても症状が軽ければすぐに病院を受診するのはあまり勧められません。早めに受診すれば予防できるという確立された治療法はありません。まずはむやみに出歩かず自宅待機するのが基本的な対処です。

COVID-19との戦いはまだ終わってはいません。いま気を抜いて大流行を招いてしまっては今までの取り組みが台無しです。一人一人が小さなことから気をつけて、ウイルスをもらわない・感染を広げないという意識を忘れないことが大切です。3月から一生懸命がんばってきたCOVID-19対策を、いま一度思い出してみませんか。


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更新日:2020-07-02 閲覧数:2010 views.