レ点腫瘍学ノート

Top / 日記 / 2023年 / 3月2日

若年層の大腸癌患者が増加している

大腸癌

一般的にはがん患者数は高齢化によって増加する傾向があります。しかし大腸癌に関しては高齢者層で増加しているだけではなく、50歳未満の若い患者数が一貫して増え続けています。

一般的にはがん患者増加は高齢化や他疾患減少(感染症・心疾患など)によって起こると説明されることが多いけど、大腸癌に関しては50歳未満の患者数が一貫して増え続けているのよな。リンチやFAPではないsporadicな、左側結腸・直腸癌が特に増える。これって何が理由なんだろう?腸内細菌叢? https://t.co/s8xGZglxjO

— レ点🧬💊💉 (@m0370) March 2, 2023

リンチ症候群や家族性大腸腺腫症などの遺伝性腫瘍ではない、通常型の左側結腸・直腸癌が特に増加しています。

Colorectal cancer statistics, 2023 - PubMed
Colorectal cancer (CRC) is the second most common cause of cancer death in the United States. Every 3 years, the American Cancer Society provides an update of CRC statistics based on incidence from population-based cancer registries and mortality from the National Center for Health Statistics. In 20 …
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36856579/
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大腸癌が50歳未満の患者数が増加している理由については、まだ完全に解明されていません。大腸癌は一般的には運動不足や肥満、飲酒、喫煙、加工食品の消費量の増加などがリスク因子とされていますが、これらが2000年頃から2020年頃にかけて特に増加しているような印象はあまりありません。何か他の理由がありそうな気がします。たとえば、腸内環境の変化が関与しているというようなこともあるかもしれません。


更新日:2023-03-02 閲覧数:350 views.